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デザイン重視の経営とは
背景その1

みなさん、こんにちは。&D.の尾﨑です。
&D.で推奨する「デザインを重視した経営」。「デザイン」と聞くと、抽象的な表現に思え、「そもそもデザインってなに?」「どうやって経営に生かすの?」といった声もあるかと思います。ここでは、そんな疑問にお答えできるよう、時代背景や、デザインを重視した経営の海外事情、国内事情などについてお話したいと思います。

「良い商品」「良いサービス」
だけでは、もはや売れない時代に

第四次産業革命(AI=人工知能やビックデータを用いた技術革新)が起こり、豊かな社会への期待も高まる一方で、あらゆる産業が新技術の荒波を受け、従来の常識や経験が通用しない大変革を迎えようとしています。産業の垣根がなくなり、現在の市場を一変するようなビジネスが生み出される時代が訪れます。

つまり、市場と技術が成熟したために、モノづくりにおける同質化が進み、ビジネスが停滞あるいは低迷してしまう可能性が出てきたのです。そして、「VUCA(ブーカ)時代」と呼ばれるように、先行きが見えず成功例もなく、過去の経験や従来の分析結果だけでは通用しない不透明な時代に入っているのです。

そのような背景の中で人々は、機能性の高さよりも、「潜在的欲求を満たしてくれるコト」を求め、企業は「人々から選ばれる独自の価値」を創造し発信していかなくてはなりません。そこで重要なのは、デザイン思考やクリエイティビティを用いたユーザー視点での課題解決と言われています。

そもそもデザインって?

デザインといいますとファッションや広告、あるいはお菓子のパッケージやロゴなど、カタチのあるモノを思い浮かべる方も多いでしょう。それを「狭義のデザイン」と定義づけるとすると、ここでお伝えしているデザインは、経営戦略までも視野にいれた広義のものです。

多くのモノがあふれ、人々の価値観が多様化していくなかで、単にハイスペックなだけのモノが売れないのは周知の事実です。そんな時代だからこそ、ビジネスにおいては「人」に着目した考えを戦略に生かすべきであり、その考えこそがデザインです。

そもそもデザインするうえで最も大切なのは、常に「人」を中心に置くこと。人を想い、人々がもっと快適に、もっと楽しく、もっと幸せになることを目的に、それを阻んでいる課題を見つけ、解決法を考え、実行していくのがデザインです。そしてビジネスにおいては、作り手の押しつけではなく、人から求められている価値観に合うものを提供することが求められています。

海外の成功している企業は
デザインを重視している

「アップル」「ダイソン」「スラック・テクノロジーズ」など、海外で成功を収めている企業の創業者は皆デザインに精通しており、デザイン重視の経営を行ってきました。デザイナーを経営の上流に置き、製品などの外観のみならず、顧客とのあらゆる接点においてデザインを活用してきた結果、ブランド価値の向上やイノベーションの実現を叶え、成功を収めました。デザイン力を一つの武器としているのが明白です。
これまでは、「なんとなく良い」程度の価値だと思われていたデザインが、ここにきて具体的な数字としてビジネスへの影響を表しています。

経営効果が分かりづらいとされているデザインですが、海外での投資効果はどのようなものだったのか、そして日本ではどのような対策をとっているのか。次のブログ、「デザイン重視の経営とは 背景その2」でご紹介します。

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